2006年09月25日

トリックスターズM

書名:トリックスターズM
著者:久住四季
出版:電撃文庫
内容:日本で唯一の魔学部を持つ大学・城翠大学の学園祭、2日目。周
  たち魔学部の面々は、ミステリ研究会主催のイベント「マスカレイ
  ド」に参加していた。主催者が主催者なだけに、ただの仮面舞踏会
  ではない。会場にて突如起きた殺人事件、その犯人探しを参加者一
  同が挑戦するという推理イベントだ。

  てんでにコスプレをしてイベントを楽しむ面々に混じり、周の心は
  冴えない。周がまどろみの中で見た予知夢は、その会場で本当の殺
  人事件が起きることを示唆していたからだ。犯人は分かっている。
  問題は、「いつ」「どこで」「誰が被害者になるか?」なのだ・・

  魔術が現代社会に実在する特異な世界観のもと、ますます快調に飛
  ばす作者がおくる、推理小説をかたどった魔術師の物語、シリーズ
  第四作。

感想:魔術が科学と同列のものとして、極めて現実的で論理的な体系・
  現代魔術として確立している世界を舞台にした、今回の作者のアイ
  デアは、過去の3作に比べぐっとあっさりした口当たりである。そ
  れは今回は、主題は魔術というより、100%の的中率を持つ周の
  「未来視」能力により分かってしまう「未来」に抗う、周の(そし
  て周囲の人間の)人間としての成長が主題といえるからだ。

  相変わらずおいしいところをかっさらってしまう佐杏冴奈先生の性
  格の悪さ(でもどこか憎めない)も、今回はぐっと抑えられている。
  あとがきによると次回でひとつのクライマックスがある予定との
  こと、今回はそれへ向けての助走段階というところであろうか。
posted by 半端者 at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 軽めの書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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