2007年03月21日

神は沈黙せず

書名:神は沈黙せず(上/下)
著者:山本弘
出版:角川文庫
内容:幼い頃に理不尽な災害で両親を失って以来、家族で信仰
  していた神に不信感を抱くようになった、和久優歌。やが
  てフリーライターとして活動を始めた彼女はUFOカルト
  へ潜入取材中、空からボルトの雨が降るという超常現象に
  遭遇する。

  そしてその兄、和久良輔。コンピューター上での人工生命
  進化について研究を重ねていた彼は、「『神』の実在につ
  いて論理的に証明できた」と言い残し、失踪してしまう。
  おりしも世界中で頻発し始めた超常現象に世界が混迷の極
  に達する中、兄の行方を追う優歌もまた、「神」の正体に
  戦慄する。・・・・

  あらゆる超常現象の報告、人工知能、人工生命、進化論、
  複雑ネットワーク理論、社会論、歴史論、そしてもちろ
  ん宗教など幅広い領域に渡る膨大な情報を駆使して「論
  理的にありえる神」の解明に挑んだ、一大エンターテイ
  ンメント!
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posted by 半端者 at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 軽めの書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本列島は沈没するか?

書名:日本列島は沈没するか?
著者:西村 一・藤崎慎吾・松浦晋也
出版:早川書房
内容:リメイク映画化で話題となった小松左京往年の傑作
  「日本沈没」。当時最新の科学知識をもとに描かれた
  この災害は、どこまでが科学的事実に基づいており、
  どこからがフィクションなのか?それとも、ありうべ
  き未来なのだろうか?

  また、現代の惑星科学はどこまでこの地球の仕組みに
  ついて迫ってきているのか、そしてそのための最新技
  術とは?

  本書では、気鋭のSF作家3人が惑星科学のダイナミ
  ズムを様々な角度から分析し、最先端技術やそれによ
  り得られた最新の知見をもとにその可能性を徹底検証
  してみせている。あわせて、現実の地球物理学研究の
  最先端現場レポートも豊富に盛り込まれている。SF
  ファン・科学ファン垂涎の一冊である。

感想:リメイクされた映画「日本沈没」についての評価を
  知人から聞いたところ、「スペクタクルシーンのSFX
  にはそれなりに見るべきものがあるものの、原作にあ
  る文明論の深遠さも、前の映画版で描かれた人間ドラ
  マの厚みも感じられない。わざわざ見なくてもいいよ。」
  とのことであった。

  予告編を見た限りでの私の印象どおりであり、その映画
  にあわせてやっつけで描かれた本だとすれば、この本も
  あまり期待してはいかんか・・・などと思いつつ手に取
  ったのが本書である。しかし、これはどうやら違う。
  そもそも企画としては全く独立に立ち上がったものとの
  ことである。

  それに、本書ではもっぱら地球物理学の最新知見に基づ
  き、大真面目に「日本列島が、どうやったら科学的に説
  得力ある方法で、かつドラマチックに沈むか?」という
  問題意識で分析をしてみせるのがメインテーマである。
  まさにSFマニア大喜びの知的エンターテインメントで
  あった。

  それにしても、こんなにも日本列島を沈めるのが大変と
  は思わなかった。本書によると、日本列島の基盤となっ
  ている部分はマントルや海底プレートより軽いため、単
  にプレートが移動してマントル下へ引きこもうとしても
  おいそれとは沈まないのだ。それを押してどうやって沈
  む理屈をつけたか?その辺は実物を読んでのお楽しみで
  ある。

追記:著者のひとり、藤崎氏は昨年(2005年)、まさにその
  地球物理学的知見をフルに取り入れた小説「ハイドゥナ
  ン」を発表しており、本書の出発点はその内容のもとと
  なった現実の地球科学に関する解説書を書きたいという
  願いからだったのだそうだ。どうやら、この小説も読ま
  ねばならないようである。
posted by 半端者 at 01:36| Comment(0) | TrackBack(1) | 軽めの書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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