2006年06月05日

天才数学者たちが挑んだ最大の難問

ちょっと古い本だが、内容の豊富さの割にはすっきりと読める。著者は、以前紹介した量子力学のからみあいに関する本「量子のからみあう宇宙」と同じである。



書名:天才数学者たちが挑んだ最大の難問〜フェルマーの最終定理が解けるまで
著者:アミール・D・アグゼル
出版:ハヤカワ文庫
内容:「x^n+y^n=z^nは、nが2より大きいとき自然数解をもたない」
  17世紀の数学者フェルマーが主張したこの単純な命題は、300年もの間数学
  者たちを魅了し続けてきた。この問題が証明されるまでの壮大な知のドラマ
  を、これに関わった古今東西の数学者達の群像とからめて生き生きと描く。
  原書刊行は1996年。
感想:その表面上の単純さとは裏腹に、その問題は数学の最も高度にして美しい
  理論を持って初めて解くことのできる、超絶の難問であった。本書は、この
  問題をきっかけとして生まれたともいうべき壮大な数学理論の誕生と発展の
  有様を、数多くの数学者たちの姿とも絡めてダイナミックに語った、アグゼ
  ル氏によるベストセラーである。

  ワイルスの証明成功が報じられた当初はあまり注目されていなかった、解決
  へ向けての重要なマイルストーンである谷山・志村予想のこともきっちりと
  紹介しており、その名誉回復に貢献している点はうれしい。ただ、その結果
  としてヴェイユやセールをある意味悪役的な位置づけで(即ち、谷山・志村
  予想についての重要性を軽視し続けたとして)紹介してしまっていることは、
  少々色眼鏡的な面がある。
posted by 半端者 at 04:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 硬めの書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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