2007年10月21日

時間の分子生物学

書名:時間の分子生物学〜時計と睡眠の遺伝子
著者:粂和彦
出版:講談社現代新書
内容:地球上のほぼ全ての生物には、24時間という周期で時を刻
  む能力が備えられている。これが生物時計である。24時間常
  時活動を続ける人間もまた、その支配を免れ得ない。遺伝子
  の仕組みが明らかとなり、生物時計の生化学的仕組みは20世
  紀末の数年でほぼ解明されたが、なお謎は数多く残されて
  いる。

  本書はその謎のひとつ「睡眠」について、遺伝子の機能との
  関係に関する最新研究成果を紹介しつつ、分かりやすく説く。

感想:生物時計について脳科学の見地から40分の1サイクルという
  細かな動作について紹介し、そこから意識とは何かについて
  哲学的考察にまで話題を広げているのが「脳の時計・ゲノム
  の時間」であるが、本書では1日単位の生物時間、いわゆる
  概日周期を話題の中心として、ショウジョウバエの研究結果
  などから明らかになってきた、遺伝子レベルでの生物時計の
  しくみについて説明している。

  そして、周期に関連して現代人の悩みの種である「睡眠」を
  巡る様々な謎を紹介し、特にその謎を解く突破口とも言える
  睡眠障害の症例「ナルコプレシー」について分かりやすく説
  いている。

  生化学的な見地から睡眠について考察した一般向け解説書と
  して、大変分かりやすい。それはさておき、やはり規則正し
  い時間に就寝するのは大事である。夜更かしはいけない、
  と改めて実感している(言行不一致もはなはだしいが)。
posted by 半端者 at 01:52| Comment(0) | TrackBack(2) | 硬めの書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

時間の分子生物学 早起きの意味は…
Excerpt: 時間の分子生物学 粂和彦 講談社 評価☆☆☆
Weblog: ハムりんの読書 おすすめの本 感想とあらすじ 
Tracked: 2007-11-03 15:41

人類進化の700万年―書き換えられる「ヒト
Excerpt: 人類進化の過程を丁寧にわかりやすく説明してくれる。非常に読みやすく、慎重かつ客観的にデータを読み取っていくのは著者が新聞記者だからであろうか。数万年前の人類と聞くと我々よりも劣っていると思いがちだが、..
Weblog: 生物がいっぱい
Tracked: 2008-02-05 23:11
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。